岡山市東区西大寺にある「五福通り(ごふくどおり)」は、さまざまな映画やドラマのロケ地として使われたことのある看板建築の商店街です。
はだか祭りで有名な西大寺観音院の境内から少し北に歩くと、看板建築の商家が建ち並んでいます。
これらの建物は本当の洋風建築ではなく、建物の外観を洋風に見せたもので、中に入ると多くが和風建築であることが分かる面白い作りになっています。
「五福」とは人生の五種の幸福、すなわち、寿(寿命の長いこと)、富(財力の豊かなこと)、康寧(無病なこと)、好徳(徳を好むこと)、終年(天命をもって終わること)です。
そして、はだか祭り(西大寺会陽)で裸衆が奪い合う宝木(しんぎ)は、この五福を授ける意味で与えられたことから、この通りが五福通りと呼ばれるようになったといわれています。
五福通りのおすすめポイント
- 『ALWAYS 三丁目の夕日’64』や、「重松清」の小説『とんび』など映画やドラマの撮影にたびたび使われています。
- なつかしの商店街の風景は、若い人からお年寄りまで楽しめます。
- 今では珍しい看板建築の商店街。看板建築とは関東大震災後に商店などに用いられた建築様式で、看板のような平坦な壁を利用して自由なデザインが試みられたといいます。
五福通りで開催されるマルシェ
「西大寺五福通りレトロ・マルシェ」が年二回、5月と10月の最終日曜日に定期開催されています。
伝統的な建造物が数多く残る五福通りで、レトロな雰囲気を味わいながら、買い物を楽しむマルシェです。
日時:2023年 5月28日 10時~15時
場所:五福通り及び向州公園
五福通りの歴史や特徴
五福通りの歴史
西大寺は、江戸時代には西大寺観音院の門前町として成長し、東側には吉井川が流れ、高瀬船を使った上流地域との交易で繁栄しました。
明治時代以降、門前町の商店街は大きく発展し、周辺の経済の中心地として賑わっていました。
特に、五福通りは商業用の主要な道路として利用され、町家による街並みが形成されていました。
昭和5年から11年にかけて、バスなどの通行のために道路の拡幅が行われ、道路沿いの1階などの軒先が切り取られ、看板建築に改築される家も多く、現在の特徴的な街並みが作られました。
五福通りの特徴「看板建築」
明治時代までのメインストリートには、主に正面に軒を出した町家と呼ばれる建物が立ち並んでいました。
昭和初期になると、防火や道路側の壁面線を整える法令の普及、そして2階面積の拡大に伴って、建物の前面に壁を立て、銅板やモルタルで仕上げた建物が全国で建設されました。
その後、この形式の建物は看板建築と呼ばれるようになりました。
五福通り保存の取り組み
五福通りでは、建物の劣化、後継者がいないこと、空き店舗などの問題を抱えている方が一部にいます。ただ、平成26年にマルシェが始まってから、新しいお店が五福通りに増え始め、平成29年度までに6軒のお店がオープンしました。
マルシェを通じて、もっと多くの人々に五福通りの存在と歴史的な価値を知ってもらい、五福通りのファンを増やし、この街並みを今後も維持していくことに取り組んでいます。
五福通りの様子・口コミ
岡山西大寺五福通り。
ロケとかにもよく使われる渋い商店街です。 pic.twitter.com/dQGRBs35by— コルチャックK (@1NYfbQ2S4qclUOn) March 9, 2023
西大寺の駐車場に車を停め、西大寺で2時間過ごした。見どころがたくさんあるお寺で、五福通りの五福の意味もお寺で理解できた。
また訪れたい落ち着く空間だ。古い瓦などがかなり朽ちている箇所もあるので、10年後には空き地になっている場所も多いかもしれない。早めに見に行こう。
やばいよ🛵やばいよ🍉
今夜放送の充電旅🔋🔌岡山〜赤穂
五福通りでの様子が見られるみたいで楽しみ📺
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一見洋風建築のように見える五福通りの建物は、看板建築と呼ばれ、昭和初期に道路拡張のために軒を切り取った際、外観だけ洋風に囲んだものです。実際の建物は江戸時代や明治時代に建てられたものです。
五福通り周辺には10数軒の看板建築が残っており、全国的にも非常に珍しいと言えます。
西大寺中(岡山県岡山市東区)
吉井川右岸の町。西大寺観音院の門前市として形成され、以降は門前町として発展し、周辺地域の物資の集散地としての役割も担っていた。現在では五福通りを中心に商家や看板建築が見られる。#ゆきおまちなみ pic.twitter.com/2gHp4fAm50— ゆきお (@yukio_machinami) January 21, 2022
近年では、カフェやビール工房もできました。年に1回マルシェが開催されていましたが、コロナウイルスの影響で中断していました。しかし、2022年10月に3年ぶりに開催され、たくさんの人が集まりました。かわいい魔女も飛んでいました。
西大寺は2月に行われる日本三大奇祭の裸祭り(西大寺会陽)以外はあまり賑やかでないので、久しぶりに活気がありました。
また、五福通りは映画の撮影場所としてもよく使われています。映画好きな方は懐かしい景色に出会えるかもしれません。
五福通りの詳細情報
施設名 | 五福通り(読み方:ごふくどおり) |
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所在地 | 岡山県岡山市東区西大寺中3丁目9−27 |
交通アクセス | 山陽自動車道山陽ICから約25分 JR西大寺駅から徒歩約10分 |
駐車場 | 有料パーキングあり |
営業時間 | 店舗に準ずる |
問合せ先 | 086-944-5038(岡山市東区役所総務・地域振興課) |
公式サイト | 岡山市公式サイト |
ロケ地 | ドラマ「この世界の片隅に」(2018年放送)映画「君と100回目の恋」(2017年公開)、映画「魔女の宅急便」(2013年公開)映画「ALWAYS 3丁目の夕日」(2005年公開) |
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