岡山市北区足守にある「足守町並み保存地区(あしもりまちなみほぞんちく)」は、足守歴史ふれあい通りを中心とした地域です。
ここはかつて1601年(慶長六年)、豊臣秀吉の正室・ねねの実兄「播磨姫路城主 木下家定」を藩祖とする木下家2万5千石、足守藩の陣屋町でした。
明治以降、急速に失われた貴重な城下町の風景が今も色濃く残されていて、歴史的・文化的資料も多く、県の町並み保存地区に指定されました。
足守町並み保存地区のおすすめポイント
- 倉敷市の美観地区が商業の町として華やかな外観が特徴なのに対して、足守は町人の町として落ち着いた雰囲気が魅力的な場所です。
- 「陣屋町足守街並み雛めぐり」が開催され、期間中は町の至る所が華やかになります。
- 多くの蔵造りの建物が並び、城下町の風景を色濃く残しています。
- 周辺には、県指定名勝の近水園や足守歴史庭園といった景勝地や、緒方洪庵誕生地といった歴史スポットがあります。
足守町並み保存地区のスポット紹介
近水園(おみずえん)
足守町の町並み保存地区の北端に位置する、県指定名勝の近水園。足守藩主の木下家が持つ庭園は、足守川から引いた水を用いた池泉を中心に、小堀遠州流の回遊式庭園が展開されています。江戸時代初期の庭園らしく、静かな雰囲気が漂っています。
園内にある池泉には、藩主の長寿と繁栄を象徴する鶴島と亀島が浮かんでいます。鶴島には、木下家の14代当主利玄の歌碑が立てられています。また、珍しいマリア灯篭も見られます。
見学無料です。
吟風閣
近水園の池のほとりに建つ吟風閣は、6代目当主木下きん定が建てた建物です。京都の仙洞御所と中宮御所の建築時に使用された余った材料を持ち帰り、建てられました。飾り気のない数寄屋造りのデザインが、園の風景に自然に溶け込んでいます。
侍屋敷(旧足守藩侍屋敷)
「旧足守藩侍屋敷」は、足守藩家老の杉原家の旧邸宅で、白壁の長屋門と土塀に囲まれています。武家屋敷は、当時の武家の暮らしを知る上で非常に重要なものです。
母屋は伝統的な武家書院造の構造を持ち、現代の和風建築の基本とも言われています。庭にはたくさんの草花が植えられており、四季それぞれに違った魅力を見せています。
見学無料です。
緒方洪庵の出生地
足守藩出身で、江戸で蘭学を学んだ後、「適塾」という塾を開き、福沢諭吉や橋本左内、大鳥圭介らを育てました。
また、日本での種痘の普及に努め、多くの人々の命を救いました。西洋医学の普及を日本で築いた基盤として、幕末・明治維新のリーダーを育てた功績を讃えるため、碑と像が建てられています。
備中足守町並み館
もとはこの地にあった商家で、駐在所や郵便局としても利用されていました。現在は、かつての姿を保ちつつ大幅な改修が行われ、観光ボランティアが常駐するなど、観光情報センターとしての機能を果たしています。
緻密に組み合わされた屋根の造形が印象的で、格子窓や二階の虫籠窓、生子壁などが、かつての商家の雰囲気を再現しています。
足守歴史庭園
和風の庭園に、木下利玄や緒方洪庵、北政所など足守ゆかりの人物の銅板が展示されています。足守町並みの入り口近くに位置しており、観光客などが交流する場となっています。
あしもりプラザ
「足守プラザ」は、格子窓、漆喰の壁、瓦屋根という陣屋町の雰囲気を持ちながら、新しい情報発信と交流の拠点として町並みに溶け込んでいます。足守だけでなく、吉備路や岡山観光基地としても親しまれています
隣の「洪庵茶屋」では、地元産の新鮮な食材を使った、郷土色豊かな料理を楽しめます。
木下利玄の生家
木下家の14代目当主である木下利玄の生家です。
利玄は明治19年に生まれ、5歳で上京し、学習院や帝国大学国文学科に進学しました。勉学に励む一方で、歌の道にも精進し、武者小路実篤や志賀直哉らと雑誌「白樺」を創刊。利玄調と呼ばれる歌風を確立し、明治・大正期の文学史に大きな足跡を残しました。
陣屋町足守街並み雛めぐり
陣屋町足守町並み雛めぐりが毎年2~3月に開催されます。
備中足守まちなみ館をはじめ、足守の情緒あふれる町並みのいたるところでお雛さまが並びます。
明治期・大正期・昭和期のひな壇や陶器のお雛さまなど、多様なお雛さまが足守地区を華やかに彩ります。
日時:2023年2月7日(火)〜3月25日(土) 9:30〜16:00【終了】
足守町並み保存地区の様子・口コミ
さらに、御殿タイプも初めてでした。とにかく素晴らしく豪華でした!
岡山県の岡山市。江戸時代の古い町並みが今も残る「足守町並み保存地区」。白壁、商家、侍屋敷、庭園など、当時の人々の暮らしぶりを感じることができる。吉備高原の里山にひっそりあり、倉敷美観地区と同じようでまた違う良さ。情緒をぎゅっと詰め込んだ、とても綺麗な町でした。 pic.twitter.com/dp71dZtgx1
— じっふぃー @岡山の魅力発信🍑 (@jiffy_62) January 9, 2021
今年も足守町並み保存地区一帯で2月7日 (火) から3月25日 (土) まで開催されている🎎#陣屋町足守町並み雛めぐり✨まだまだ風も冷たくて寒いし🤧平日という事もあって人通りはまばらでしたが💧江戸時代の風情が残る町並みをゆっくり散策出来て良かった😉#備中足守まちなみ館 #足守プラザ pic.twitter.com/fGVEBpPppF
— y@su (@grandbleu55) February 10, 2023
足守町の街並みをぶらりと散策するマップを持って、ここからさまざまな散策を楽しみました。
足守町並み保存地区の詳細情報
施設名 | 足守町並み保存地区(読み方:あしもりまちなみほぞんちく) |
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所在地 | 〒701-1463 岡山県岡山市北区足守928 |
交通アクセス | 岡山自動車道岡山総社ICから約12分 JR足守駅から大井行きバス約8分、「足守プラザ前」下車すぐ |
駐車場 | 近隣駐車場を利用(無料駐車場あり) |
営業時間 | 9:30〜16:00(施設による) |
休業日 | 月曜(施設による) |
利用料金 | ほとんど入場無料 |
問合せ先 | 086-295-1837(岡山市足守観光協会) |
公式サイト | 岡山市WEBサイト |
備考 |
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岡山市足守には「足守町並み保存地区」の他にも見どころが沢山あります。ぜひ足を運んでみてくださいね。
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